デイリーノートの書き方|PT・OT実習の記入例とコツ

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デイリーノートの書き方、PT・OT実習で感想文にしない事実考察疑問の型がわかるアイキャッチ画像

「今日のこと、デイリーノートにまとめてきて」と言われて書いてみたものの、感想文みたいになって手が止まっていませんか。デイリーノートの書き方が分からず悩むのは、実習が始まったばかりのPT・OT学生なら当たり前のことです。

この記事では、デイリーノートの書き方を、PT・OT実習の記入例つきで、元理学療法士で現在はデイサービスの管理者(実習生を受け入れる側も経験)という立場から図解で解説します。公開されている実習用デイリーノート様式も確認しつつ、読者が使いやすい形に整理しました。

結論から言うと、感想文にしないコツは「事実→考察→疑問」の型で書くこと。見た事実、自分の考え、次に知りたいことを分けるだけで、指導者が次の指導をしやすいノートになります。

<悩める人>

デイリーノートって、何を書いても「浅い」と言われそうで怖いです…。

<ぜおん>

最初から完璧に書かなくて大丈夫です。まずは真似できる型を持って、そこに今日見たことを当てはめていきましょう。

プロフィール
理学療法士13年経験した「ぜおん」です!
今までに4回の転職経験があり。
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【1社目】総合病院▶急性期・回復期・ターミナルを経験。

【2社目】老健▶入所・通所・訪問を経験。介護認定審査員なども務める。

【3社目】介護系有限会社▶介護予防事業の立ち上げ、デイサービスの管理者も兼任。

【4社目】老健▶入職して半年で副主任、1年で主任。施設の教育委員長も務める。

厚生労働省の情報を元に情報を発信していきます!

目次

デイリーノートとは?まず役割を押さえる

デイリーノートが学びの整理と指導者との対話の道具であることを示した図解

デイリーノートとは、その日の実習で学んだことや気づきをまとめて、指導者(バイザー)に提出する記録です。学校や施設によって様式は違いますが、共通する目的は「学びの整理」と「指導者との対話」です。

デイリーノートは「学びの整理」と「指導者との対話」の道具

デイリーノートには、大きく2つの役割があります。

  • 学びの整理|その日に見たこと・考えたことを言葉にして定着させる
  • 指導者との対話|あなたの理解度や疑問を指導者に伝え、次の指導につなげる

言いかえると、デイリーノートは指導者との交換日記のようなコミュニケーションツールです。きれいな提出物を作ることが目的ではなく、あなたの頭の中を見せて、対話するためのものだと考えてください。

完璧な文章より、考えたプロセスが大事

役割が分かると、力を入れる場所も見えてきます。指導者が見たいのは、流れるような文章ではなく、あなたが何を見て、どう考えたかというプロセスです。

ですから、文章のうまさで悩む必要はありません。睡眠を削ってまで完璧に仕上げるより、考えた跡が残るノートのほうが価値があります。この前提を持っておくだけで、ずいぶん気がラクになります。

デイリーノートに書く項目|何を書けばいい?

PT OT実習のデイリーノートに書く基本5項目をテンプレ形式で整理した図解

デイリーノートに書く内容は、大きく5つの項目に整理できます。実際に公開されている様式でも、提出日・目標・課題や睡眠記録・行動記録・振り返りを記入する形が見られます。

実物のデイリーノート様式も確認できます

実際の様式を見たい人は、学校や施設が公開しているデイリーノート原本も参考になります。ただし、提出に使う様式は養成校・実習先の指定が最優先です。

<悩める人>

実物を見ると、欄が多くて余計に混乱します…。全部きれいに埋めないとダメですか?

<ぜおん>

全部を同じ重さで埋める必要はありません。まずは「何を見たか」と「そこから何を考えたか」が分かれば、ノートとして十分に意味があります。

それぞれの項目で何を書くかを、例文つきで一覧にしました。

項目書く内容例文
①スケジュールその日の流れを時系列で9:00 朝礼/9:30 ◯◯様 歩行練習見学⋯
②指導された点バイザーに教わったこと装具の役割を確認するよう指導を受けた
③気になった症例印象に残った1人を深掘り右片麻痺の方の歩行を見学した
④考察事実→考察→疑問の型で(次の章でくわしく解説)
⑤明日の目標明日やること・調べること装具の種類と適応を調べる

この中で、評価の差がつくのが④考察です。多くの学生がここでつまずいて感想文になってしまうので、次の章でくわしく見ていきます。

感想文で終わらせない|「事実→考察→疑問」のやさしい型

デイリーノートを事実から考察そして疑問へつなげる3ステップとSOAPとの対応を示した図解

感想文で終わるノートと、指導につながるノートの違いは、型を知っているかどうかで大きく変わります。「事実→考察→疑問」の順で書くだけで、考えたプロセスが伝わるノートになります。

<悩める人>

考察って、正しい答えを書かないといけないんですか?間違っていたら怒られそうで…。

<ぜおん>

考察は「正解発表」ではなく、今の自分がどう考えたかを見せる場所です。間違いがあっても、そこから指導者が次の説明をしやすくなります。

ダメ例と良い例を見比べる

同じ「歩行練習を見学した」場面でも、書き方でこれだけ変わります。

デイリーノートのダメ例と良い例を比べて事実考察疑問の違いを示した図解
ダメ例(感想文)

リハビリを見学した。とても勉強になった。患者さんはがんばっていた。明日もがんばりたい。

良い例(事実→考察→疑問)

右片麻痺の方の歩行練習を見学した(事実)。短下肢装具で足部が安定し、歩行が安定して見えた(考察)。装具の適応はどう判断するのか(疑問)。

右の例は、見た事実・自分の考え・次に知りたいことが分かれています。指導者はこの疑問に答える形で、次の指導をしやすくなります。

「事実→考察→疑問」の3ステップ

型は、次の3ステップで考えると書きやすくなります。

  1. 事実|何を見たか
    見学・実施したことを、そのまま客観的に書きます。
  2. 考察|なぜそうなる・どう考えたか
    その事実から自分が考えたこと・推測を書きます。正解でなくて大丈夫です。
  3. 疑問|次に知りたいこと
    分からなかったこと・もっと知りたいことを書きます。これが翌日の学びにつながります。

SOAPは慣れてからでいい

実習ではSOAP(S:主観的情報、O:客観的情報、A:評価・考察、P:計画)という型もよく使われます。ただ、初日からSOAPに当てはめようとすると、かえって手が止まりがちです。

まずは「事実→考察→疑問」で書く習慣をつけ、慣れてきたらSOAPへ移ると、無理なくステップアップできます。事実がS・O、考察がA、疑問が次のPにつながると考えると分かりやすいです。

ありがちなNG3パターン

逆に、次の3つは多くの学生がやりがちな失敗です。心当たりがあれば、型に戻して書き直してみてください。

  • 感想だけで終わる|「勉強になった」「頑張りたい」で締めてしまう
  • 書きすぎて寝不足になる|量を増やすほど評価されると思い込む
  • 指導者の言葉を丸写しする|自分の考えが一行もない
<ぜおん>

正解を書こうと気負わなくて大丈夫。考えた跡が見えるほうが、ずっと評価されますよ。

そのまま使えるデイリーノート記入例(1日分)

PT OT実習のデイリーノート記入例をテンプレ形式で示し事実考察疑問の位置を注釈した図解

ここまでの型を使った、1日分の記入例です。まずはこれを真似して書いてみてください。

【スケジュール】
9:00 朝礼・申し送り見学
9:30 A様 歩行練習を見学
11:00 B様 ROM運動を見学
13:00 カルテ閲覧・記録

【指導された点】
歩行を見るときは、麻痺側の振り出しと体重移動に注目するよう指導を受けた。

【気になった症例:A様】
右片麻痺の方の歩行練習を見学した(事実)。短下肢装具で足部が安定し、振り出しがスムーズに見えた(考察)。装具の適応や種類はどう判断するのだろうか(疑問)。

【明日の目標】
短下肢装具の種類と適応について調べ、A様の歩行をもう一度観察する。

作業療法(OT)の実習でも、型はまったく同じです。たとえば食事動作の場面なら、次のような書き方になります。

<悩める人>

OTだと、動作や作業場面が多くて、どこを切り取ればいいか迷います。

<ぜおん>

迷ったら、その人の生活が少し変わった場面を一つ選びましょう。食事、更衣、整容など、観察しやすい場面で大丈夫です。

【気になった症例:C様(OTの例)】
脳梗塞後の方の食事動作の練習を見学した(事実)。スプーンを持つ手の動きがぎこちなかったが、自助具を使うと食べこぼしが減っていた(考察)。自助具はどんな基準で選ぶのだろうか(疑問)。

このように、見る場面がPTでもOTでも「事実→考察→疑問」でそのまま書けます。この型を使えるよう、空欄テンプレートも用意しました。スマホのメモやGoogleドキュメントにコピーして使ってください。

【スケジュール】
(時系列で記入)

【指導された点】
(教わったこと)

【気になった症例】
◯◯した(事実)。△△と考えた(考察)。□□はどうなのか(疑問)。

【明日の目標】
(調べること・やること)

早く書き終えて寝るための時短のコツ

実習中のメモから帰宅後の清書、調べ物の区切り、睡眠までのデイリーノート時短フロー図解

デイリーノートは、コツをつかめば短時間で書けます。睡眠を削ってまで時間をかけるものではありません。

実習中のメモが9割(休み時間にネタを拾う)

帰宅してからゼロで思い出そうとすると、何時間もかかります。そこで、実習中の休み時間に、気づきや指導された言葉をメモしておくのがコツです。

事実と疑問はその場でしかメモできません。帰宅後はそのメモを清書し、考察を足すだけにすれば、作業時間は大きく減ります。スマホの音声入力を使うと、さらに速くなります。

<悩める人>

帰ったら疲れすぎて、机に向かう前にもう限界です…。

<ぜおん>

だからこそ、現場メモが9割です。帰宅後は清書と一行の考察だけにして、睡眠を削らない形にしましょう。

分量はA4半分〜1枚。書きすぎず睡眠を守る

分量の目安は、A4半分から1枚程度で十分です。たくさん書けば評価されるわけではありません。最初からハードルを上げすぎると、後半で息切れしてしまいます。

調べ物も、キリのいいところで切り上げて大丈夫です。睡眠を削ると翌日の集中力が落ち、かえって実習で吸収できる量が減ってしまいます。実習で寝れない悩みが続くときは、こちらの記事も参考になります。

なお、デイリーノートやレポートの型をもっと体系的に知りたい場合は、学校指定の実習要項や公開されている記入例を一度見ておくと安心です。まずは本記事のテンプレをスマホのメモやGoogleドキュメントに写して、今日の実習内容で試してみてください。

指導者はデイリーノートのどこを見ているか

指導者がデイリーノートで見ている考えたプロセスや素直な疑問とあまり見ていない文章量などを比較した図解

受け入れる側の本音をお伝えします。結論から言うと、指導者が見ているのは文章の量や上手さではなく、考えたプロセスと素直な疑問です。

量より「考えたプロセス」を見ている

私はデイサービスの管理者として実習生や新人を受け入れる側も経験してきましたが、ぎっしり書かれたノートより、短くても「どこを見て、何を考え、何を質問したいのか」が分かるノートのほうが指導しやすいと感じていました。

<悩める人>

短いノートだと、やる気がないと思われませんか?

<ぜおん>

短くても、事実・考察・疑問がそろっていれば指導者は次の声かけができます。量より、次につながる一文があるかを見ています。

びっしり埋まっていても、見たことを並べただけでは「で、どう考えたの?」となります。逆に数行でも、事実から自分なりに考えていれば、しっかり伝わります。

疑問を書ける学生ほど伸びる

指導者がうれしいのは、ノートに素直な疑問が書かれていることです。疑問は、あなたが考えた証拠であり、次に何を教えればいいかの手がかりになるからです。

分からないことを隠さず疑問として書ける学生ほど、伸びていきます。バイザーが怖くて萎縮してしまうという人は、こちらの記事も参考になります。

デイリーノートの書き方によくある質問

最後に、デイリーノートの書き方でよく寄せられる質問にお答えしていきます。

デイリーノートはどのくらいの量を書けばいいですか?

目安はA4半分から1枚程度です。量より、事実から考えたプロセスが書けているかが大切です。たくさん書けば評価されるわけではなく、睡眠を削ってまで埋める必要はありません。指導者によって希望が違うこともあるので、迷ったら確認しておくと安心です。

SOAPで書かないとダメですか?

最初からSOAPにこだわらなくて大丈夫です。まずは「事実→考察→疑問」のやさしい型で書く習慣をつけ、慣れてきたらSOAPへ移行しましょう。事実がS・O、考察がA、疑問が次のPにつながると考えると、自然に移れます。指導者からSOAP指定がある場合はそれに従ってください。

書くことが思いつきません。ネタはどう集めればいい?

ネタは帰宅後ではなく実習中の休み時間に拾います。指導者に言われた言葉、気になった患者さんの様子、分からなかったことをその場でメモしておきましょう。事実と疑問は現場でしか拾えません。1人の症例を深掘りすれば、考察と疑問は自然に出てきます。

字が下手・文章が苦手でも大丈夫ですか?

大丈夫です。指導者が見ているのは字の美しさや文章力ではなく、考えたプロセスです。箇条書きでも構いません。むしろ、型に沿って事実と考えが整理されているほうが、読みやすく伝わります。苦手意識より、考えた跡を残すことを優先してください。

まとめ:型が分かれば、デイリーノートは怖くない

デイリーノートは、完璧な文章を作る場ではなく、考えたプロセスを指導者に見せる道具です。感想文にしないコツは「事実→考察→疑問」の型で書くことだけです。

本記事では、書く項目、やさしい型、1日分の記入例とテンプレ、時短のコツ、そして指導者が見ているポイントまでをお伝えしました。まずは今日の実習で見た場面を一つ選び、記入例を真似して「事実→考察→疑問」に当てはめてみてください。

<ぜおん>

今日から全部を変える必要はありません。まずは「見た事実を一つ、疑問を一つ」だけでも書ければ前進です。

本記事のまとめ
  • デイリーノートは「学びの整理+指導者との対話」の道具。完璧な文章は不要
  • 基本は5項目。差がつくのは「考察」
  • 感想文にしないコツは「事実→考察→疑問」の型。SOAPは慣れてから
  • 実習中のメモが9割。A4半分〜1枚で十分、睡眠を削らない
  • 指導者は量より「考えたプロセスと疑問」を見ている

型さえ身につければ、デイリーノートは怖くありません。実習を乗り越えた先に控える国家試験の対策は、こちらの記事も参考になります。

<ぜおん>

最初は誰でも手が止まります。型を一つ持っておけば、あなたのペースで書けるようになりますよ。

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