訪問介護のサービス提供責任者は3職種兼務できる?配置基準と勤務時間

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訪問介護のサービス提供責任者は3職種兼務できる?配置基準と勤務時間

ヘルパー不足で訪問が増え、管理者も兼ねてほしいと言われたら、制度上も働き方としても大丈夫か不安になりますよね。

<悩める人>

サ責とヘルパーと管理者を、1人で兼ねてもいいんですか?

<ぜおん>

3職種だから一律にだめ、とは言えません。ただ、兼務できることと、その仕事量で働き続けられることは分けて考えたいですね。

訪問介護のサービス提供責任者(サ責)は、同じ事業所のヘルパーや管理者を兼ねられる場合があります。

判断に必要なのは、事業所の配置、勤務形態、仕事への支障です。

この記事では制度を確認したうえで、今の職場で何を相談し、次の職場では何を比べるかまで整理します。

この記事を書いた人

ぜおん

理学療法士14年。不動産会社を経て理学療法士になり、総合病院・老健・介護系会社の4ヶ所で勤務。デイサービスの管理者、老健の主任、教育委員長、介護認定審査員を経験。求人を出す側、面接をする側、辞めていく職員と面談する側にいました。面談のためにメンタルヘルス・マネジメント検定2級と心理カウンセラーも取得しています。

自身の転職は4回、8ヶ所の転職エージェントに登録。リハビリ職・介護職の友人から10人ほどの転職相談を受けています。詳しい経歴はコチラ。

目次

結論|サ責の兼務は職種の数だけでは決まらない

サ責の兼務を判断する際に確認する役割・勤務時間・業務への支障

同じ訪問介護事業所のヘルパー・管理者との兼務は可能です。

「管理者・サ責・ヘルパーの3職種は原則NG」「兼務は2つまで」と覚える必要もありません。

さいたま市は、管理業務に支障がない場合、3職種の兼務も基準上差し支えないと示しています。

兼ねる仕事確認すること
同じ訪問介護事業所のヘルパーサ責の計画作成・連絡調整などを行う時間が確保できるか
同じ訪問介護事業所の管理者管理上の支障がなく、サ責の仕事も行えるか
管理者・サ責・ヘルパーの3職種3職種という数で判断せず、管理上の支障と勤務体制を確認する
別の事業所やサービスどちらの職務を兼ねるのか、事業所の関係、所管自治体の取扱いを確認する
国の基準と自治体の取扱いを基にした確認項目です。個別の勤務形態の適否を保証する表ではありません。

ただし、これはどの勤務形態でも自動的に認められるという意味ではありません。

根拠は、厚生労働省の指定居宅サービス基準第5条・第6条と、さいたま市の兼務に関する通知です。

さいたま市の通知は3職種兼務を認める具体例として参考になりますが、自分の事業所を所管する自治体の取扱いも確認してください。

サ責とヘルパーを兼ねる場合

サ責は、訪問介護員等の中から選ばれる職種。

同じ事業所で訪問にも入ることはできます。

ただ、欠員のたびに訪問を引き受ければ、訪問介護計画の作成やヘルパーへの指示が後ろへずれます。

訪問の予定とサ責の仕事を行う時間をセットで決めましょう。

サ責と管理者を兼ねる場合

訪問介護事業所の管理者は、管理上支障がなければ事業所内のほかの職務を兼ねられます。

大阪府の取扱いでも、同じ事業所の管理者とサ責の兼務を、一般的に管理上支障がないと考えられる例に挙げています。

ただし、利用者からの相談、職員への指示、緊急時の判断を誰が受けるのかが曖昧なままでは回りません。

肩書だけでなく、実際に担う管理業務と代わりに判断する人を確認しましょう。

別の事業所やサービスを兼ねる場合

ここは「同じ法人だから大丈夫」「別の建物だからだめ」と簡単に決められません。

管理者の兼務には幅があっても、サ責には訪問介護の仕事に専ら従事する原則があるためです。

ほかのサービスとの兼務は、管理者の職務かサ責の職務かを分けて確認してください。

事業所の種類、場所、勤務時間、緊急時の対応方法を職場に説明してもらい、判断に迷う場合は、指定権者(事業所を指定する自治体)に確認してください。

「有料老人ホームやデイサービスとの兼務は全部不可」といった一律の表では、自分のケースを判断できません。

サ責の配置基準と常勤はどう確認する?

職員の配置とサ責本人の勤務時間を分けて確認する場面

兼務を考えるときは、事業所に何人をどう配置しているかと、自分の勤務時間をどう数えているかを分けて見ます。

自分の訪問が増えたという事実だけでは、配置基準を満たしているかは判断できません。

基本は訪問介護員等が常勤換算2.5人以上

訪問介護事業所には、訪問介護員等を常勤換算で2.5人以上置く基準があります。

常勤換算は、事業所で働く人の勤務時間を、常勤職員の所定時間で割って人数に換える考え方。

サ責も訪問介護員等の常勤換算に含まれます。

厚生労働省の基準と大阪府の指定申請案内で確認できます。

サ責は原則として利用者40人ごとに1人以上

サ責の配置は、利用者40人又はその端数ごとに1人以上が基本です。

利用者数は、前3か月の平均。

50人ごとの特例

50人ごとの特例は一定の条件を満たす事業所だけです。

「うちはサ責が1人だから大丈夫」といった人数だけでは足りません。

担当利用者数と、ほかのサ責の配置状況を職場に確認してください。

訪問介護の勤務が半分未満なら兼務できない?

「訪問介護で半分以上働かないと、どんな兼務もできない」という一律のルールではありません。

たとえば大阪府の案内にある「常勤の所定時間の2分の1以上」は、利用者が40人を超える事業所で、非常勤のサ責を常勤換算に含める場合の条件として書かれています。

大阪府の人員基準案内をご確認ください。

勤務形態一覧表で確認

兼務を頼まれたら、どの事業所のどの職務で週何時間と記載されるかを職場に聞いてみましょう。

勤務時間の書き方がわからないまま、肩書だけ増やさないことが大切です。

兼務が認められても仕事が回らなくなるのはどんなとき?

訪問対応が増えサ責業務の時間確保を考える職員

たとえば、欠員を埋めるため訪問が増え、帰ってから計画書や記録に着手する。

<ぜおん>

この状態が続くなら、本人の段取りだけで解決する問題ではありません。

厚生労働省の基準には、計画作成・見直し、利用者の状況把握、ケアマネジャーとの連携、訪問介護員への指示・指導など、サ責の仕事が定められています。

訪問時間を増やすなら、この仕事に使う時間をどう確保するかも一緒に決める必要があります。

兼務を引き受ける前や、すでに兼務している人が面談で確認したいのは、次の5つ。

  • 定期的に担当する訪問は週にどれくらいか
  • 欠員が出た日は誰が訪問を代わるか
  • 計画作成やモニタリングの時間をいつ確保するか
  • 緊急時の連絡や判断を誰が引き受けるか
  • 残業・役職手当・時間外の連絡をどう扱うか

訪問に入ること自体が悪いわけではありません。

訪問を増やした分、サ責の仕事をする時間が消えていないかが分かれ目です。

兼務を打診された段階なら、上の5項目を確認してから返事を考えましょう。訪問の上限、サ責業務に使う時間、欠員時の代行、手当と時間外連絡の扱いを確認し、決まった内容と見直す日をメールなどに残しておくと、後で話し合うときに役立ちます。

すでに兼務がつらいときは何から変える?

勤務表を見ながら兼務の分担を相談するサ責と上司

「毎日忙しい」と伝えても、職場には何を変えればいいか伝わりにくいものです。

まず1週間だけ、訪問、サ責業務、管理業務、残業に使った時間を分けて書き出してみてください。

時間を正確に測れなくても、予定していた仕事と、その日に終えられなかった仕事が見えれば十分。

訪問を減らすだけでなく代わりの担当を決める

上司に相談するときは、「訪問を減らしたい」だけではなく、どの訪問枠を誰に分担するかまで話せると前へ進みやすくなります。

欠員対応が集中しているなら、急な休みが出た日の代替手順も一緒に相談しましょう。

たとえば、こんな伝え方。

今週は訪問の代行が重なり、計画書の見直しを勤務時間内に終えられませんでした。

来週からこの訪問枠を分担し、週に何時間か計画作成の時間を確保できないでしょうか。

欠員が出たときの担当も決めたいです。

いつまでに何が変わるかを確認する

相談の場では、仕事を減らす約束だけで終わらせず、担当者と見直す時期を決めます。

訪問枠を減らす、ほかのサ責と分担する、事務時間を予定表に入れる。

見直しの判断

分担か事務時間のどちらかを実際に変えられるかを、見直しの時期に確かめましょう。

反対に、何度相談しても人員や分担が変わらず、サ責の仕事を毎日時間外に回す状態なら、職場の体制を見直す必要があります。

配置基準そのものに疑問がある場合は、事業所の勤務形態と利用者数を整理し、指定権者の窓口へ確認してください。

次の職場で同じ悩みを繰り返さないために

<悩める人>

サ責は続けたいのに、今の兼務がつらいです。次は専任の求人を選べば安心ですか?

<ぜおん>

専任かどうかに加えて、担当する利用者数と欠員時の訪問も見ましょう。

専任でも担当利用者数が多く、欠員対応まで集中すれば、また同じ悩みが起きます。

求人や面接で確認したいのは、次の5点。

  • サ責は何人いて、1人あたり何人の利用者を担当するか
  • ヘルパーの欠員時に、サ責が週にどれくらい訪問へ入るか
  • 管理者との兼務があるか、管理業務を誰が担うか
  • 計画作成・モニタリングの時間をどう確保しているか
  • 時間外の連絡、残業、役職手当をどう扱うか
求人票だけでは不十分

兼務の範囲や欠員対応は、求人票だけでは読み切れません。

候補の事業所は公表情報でも比べる

介護サービス情報公表システムでは、候補の訪問介護事業所について、利用者数、サ責や訪問介護員の人数、前年度の退職者数などを確認できます。

候補ごとの「利用者数÷サ責人数」が、仕事量を考える手がかりの1つです。

公表システムの訪問介護の情報の読み解き方に、具体的な比較例が載っています。

配置基準の「40人ごとに1人」を、働きやすさの合格ラインにしないこと。担当の分け方や欠員時の訪問は、数字だけでは分かりません。

公表日を確認し、気になった数字を面接で質問に変えましょう。

現在の担当利用者数、欠員対応、計画書を書く時間は、事業所に直接確かめてください。

自分で聞きにくい点は、転職サービスの担当者に確認を依頼する方法もあります。

<ぜおん>

担当者がすべての職場の実情を把握しているとは限りません。気になる条件は面接でも確かめてください。

レバウェル介護では、条件が固まっていない段階から求人や働き方を相談できます。

居住地域にサ責の正社員求人があるか、管理者・ヘルパーとの兼務範囲を確認したい人には、相談先の1つです。

\ サ責求人の有無と兼務の範囲を確認 /

※レバウェル介護の登録ページへ移動します(初回は電話ヒアリング/地域によりサ責求人がない場合あり)。

連絡方法は公式FAQで確認できます。

すでに応募先が決まっている人や、まず今の職場で分担を変えたい人は、登録せずに上の確認項目を使ってください。

サ責の兼務でよくある質問

サ責・管理者・ヘルパーの3職種を兼務できますか?

3職種という数だけで一律に不可とは言えません。

さいたま市には、管理業務に支障がない場合、3職種の兼務も基準上差し支えないという取扱いがあります。

自分の勤務形態と所管自治体の取扱いを確認してください。

サ責とヘルパーを兼ねる時間に上限はありますか?

「ヘルパーは何時間まで」と、すべての事業所に共通する数字だけでは判断できません。

サ責の計画作成や連絡調整を勤務時間内に行えるか、勤務形態上どう数えているかを確認してください。

訪問介護での勤務が常勤の半分未満なら兼務できませんか?

半分以上という条件を、すべての兼務に当てはめることはできません。

非常勤サ責を常勤換算に含める場合など、条件が使われる場面を分けて確認してください。

別事業所との兼務は誰に確認すればいいですか?

まず職場に、兼ねる職務、勤務場所、各事業所での勤務時間、緊急時の対応を整理してもらいます。

そのうえで、事業所を所管する指定権者に具体的な勤務形態を示して確認してください。

ヘルパーから新たにサ責を兼ねるなら資格も必要ですか?

兼務できるかどうかと、サ責として選任される資格は別の確認です。

厚生労働省の職業情報は、介護福祉士、実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修・旧ホームヘルパー1級課程の修了者を資格要件として挙げています。

自分の資格で選任できるか、職場に確認してください。

まとめ|兼務の可否と続けられる条件を分けて考える

サ責の兼務は、職種の数だけで決まりません。

まず勤務形態と配置を確認し、次にサ責本来の仕事をする時間が確保できるかを見てください。

負担が重いなら、訪問の分担と欠員対応を職場に相談するところから始められます。

  • 制度面:兼ねる職務・事業所・勤務時間を確認する
  • 仕事面:サ責業務の時間と欠員対応の分担を確認する
  • 働き方面:今の職場で改善できるかを見て、必要ならほかの職場と比べる
<ぜおん>

兼務を引き受けるかどうかは、肩書の数だけで決めなくて大丈夫です。「サ責としての仕事を、勤務時間内にできる体制か」を職場に確かめてみてください。

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