リハ室にSTは自分ひとり。嚥下も高次脳機能も一人で抱え、相談できる相手がいない。多職種からは「STって何する人?」という空気を感じる。辞めたいのか、ただ向いていないだけなのかも分からないまま、自分を責めていませんか。
<悩める人>職場にSTは私だけで、症例の相談相手もいません。毎日が辛くて辞めたいけど、これって甘えなんでしょうか…。自分の力不足な気もして、踏み出せずにいます。



その辛さ、甘えではありません。先に結論をお伝えすると、言語聴覚士が辞めたいと感じるのは、ST特有の「構造的な辛さ」が原因です。あなたの能力の問題ではありません。
「辞めたい」と思うたびに自分を責めてしまう、その気持ちはよく分かります。この記事では、同じリハ室でSTと働き、デイの管理職としてSTの採用や配置もしてきた元リハビリ職・元デイ管理職の立場から、辞めたい辛さの正体を解説します。言語聴覚士は1997年にできた新しい資格で、有資格者は4万人ほど。少数ゆえに孤立しやすい構造があり、それはあなたのせいではありません。
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|---|---|---|---|---|---|---|
| 公開 求人数 | 約150,000件以上 | 約29,000件 | 約96,593件 | 約29,000件 | 約35,000件 | 非公開 |
| 対応職種 | 介護士 / ヘルパー / ケアマネ / 他 | 介護士 / ヘルパー / ケアマネ / 他 | 介護士 / ヘルパー / ケアマネ / 他 | 介護士 / ヘルパー / ケアマネ / 他 | 介護 / 医療 / 福祉 / 保育(50職種以上) | 介護士 / ヘルパー / ケアマネ |
| LINE 対応 | 対応 | 要確認 | 対応 | 要確認 | 対応 | 対応 |
| スカウト 機能 | あり | なし | なし | あり | あり | あり |
| サポートの手厚さ | かなり手厚い | かなり手厚い | 手厚い | 手厚い | かなり手厚い | 手厚い |
| 地方の 求人 | 充実 | 充実 | やや都市部寄り | かなり充実 | やや少なめ | やや少なめ |
| こんな人向け | 求人数で選びたい人 サポートも重視したい人 | 単発・スポット希望 Wワーク・育児中の人 | 大手の安心感重視 初めての転職の人 | 地方在住 老舗の実績を信頼したい人 | 多職種からも探したい人 スカウト活用したい人 | しつこい連絡が嫌な人 職場環境を事前に知りたい人 |
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言語聴覚士を「辞めたい・辛い」と感じる理由|まず、甘えではない


言語聴覚士が辞めたいと感じるのは、甘えではなくST特有の理由があります。とくに多いのが、次の3つです。どれも気持ちの問題ではなく、職場の置かれ方そのものに原因があります。
- 職場にSTが自分一人で、相談相手がいない(孤立がいちばん辛い)
- 他職種に専門性を理解されず、立場が弱い(「STって何する人?」と扱われる)
- 給料が上がる未来が見えない(夜勤がなく診療報酬にも上限がある)
いちばん辛いのは「一人で抱え込む」孤立
嚥下や高次脳機能の評価は、判断に迷う場面が多い仕事です。それを相談できる同職種が職場にいないのは、想像以上に消耗します。PT・OTは複数いて気軽に相談し合えるのに、自分だけがいつも単独。その孤独感は、まじめに患者さんと向き合う人ほど重くのしかかります。
専門性を理解されず、立場が弱い
STの仕事は、外から見ると何をしているのか伝わりにくい面があります。だからこそ「ことばの練習でしょ?」と軽く扱われ、発言が通りにくいと感じる人は少なくありません。専門職としての誇りがある人ほど、この無理解は静かに心を削っていきます。
辞めたい理由は「一人職場の孤立」「専門性の無理解」「給料が上がらない」の3つが代表的。どれも気持ちの弱さではなく、職場の構造が生む辛さです。
ST一人職場の孤立は、あなたのせいじゃない|構造で起きている


STが一人職場で孤立するのは、あなたの性格やコミュ力のせいではありません。言語聴覚士という資格の人数が、そもそも少ないからです。少数だから1人配置になりやすい、という構造の問題です。
言語聴覚士は1997年に国家資格として制定されました。(中略)有資格者数は2018年3月には3万人を超え、2023年3月には4万人近くとなりました。
一般社団法人日本言語聴覚士協会「言語聴覚士とは」
理学療法士が十数万人いるのに対し、STは4万人ほど。しかも資格ができたのは1997年と新しく、職種としての歴史が浅い分、現場での立ち位置もまだ確立しきっていません。だから多くの病院・施設では、STは各フロアに1人、リハ科に1〜2人という配置になりがちです。
同じリハ室にいた元PTとして見ていた「ST孤立」のリアル
回復期で働いていたころ、隣の席でSTがたった一人、嚥下評価の判断を抱え込んでいるのをよく見ていました。PT・OTは数人で「この動作どう思う?」と相談し合えるのに、STだけはいつも単独。誰かが悪いわけではなく、人数の差がそのまま相談しやすさの差になっていたのです。だから、孤立を「自分の人付き合いが下手だから」と抱え込む必要はまったくありません。



そうか、私のコミュ力の問題じゃなくて、そもそもST自体が少ないからなんですね。少し気持ちが軽くなりました。
STは有資格者4万人ほどの少数職種で、1人配置になりやすい構造があります。孤立はあなたの性格のせいではなく、人数の差が生む環境の問題です。
【元管理職の本音】逃げていい職場と、環境を変えれば化けるST


ここが競合の記事にはない、配置する側の本音です。結論を言うと、構造が変わらない職場なら逃げていいですし、STは職場を変えると驚くほど化けます。デイの管理職としてSTを採用・配置してきた経験から、本音でお伝えします。
管理職が見た「逃げていい職場」のサイン
次のような職場は、あなたが頑張っても構造が変わりにくいので、見切りをつけて大丈夫です。我慢して心を壊すより、環境を変えるほうが立て直しは早くなります。
- ST不在の相談体制を、何年も改善する気がない
- STの提案が通らず、リハの方針が他職種だけで決まる
- 嚥下や高次脳の専門性を、件数や売上だけで測られる
環境を変えれば化けるSTの共通点
「向いていないかも」と悩む人ほど、職場を変えると伸びる傾向があります。多くは能力不足ではなく、力を発揮できない環境にいただけだからです。採用する側として、次のような人は環境さえ整えば力を発揮できると感じてきました。
- 患者さんの小さな変化に気づき、丁寧に記録できる
- 分からないことを「分からない」と言える素直さがある
- 一人で抱え込むほど、責任感が強い
正直、STを孤立させた職場・管理側にも責任がある
STが「辞めたい」と思うまで追い込まれる職場は、相談体制や評価の仕組みを整えてこなかった側にも落ち度があります。管理職として振り返れば、一人職場のSTをフォローしきれなかった反省は確かにあります。だから、あなたが「自分が弱いから」と抱え込む必要はありません。環境を選び直すのは、正当な権利です。
改善する気のない職場は逃げていい。「向いてない」と悩む人ほど、環境を変えると化けます。孤立させた職場側にも責任があり、あなたが抱え込む必要はありません。


辞めるべきか、続けるべきか|後悔しない判断軸


判断軸はシンプルです。心身に支障が出ている、または構造が変わらないなら辞めていい。逆に「なんとなく楽しくないだけ」なら、もう少し様子を見て大丈夫です。自分がどちらかを、次のサインで確かめてみてください。
- 眠れない・涙が出る・出勤前に体調を崩す(心身のサイン)
- 何年いても昇給も相談体制も変わる気配がない
- やりたい分野が、今の職場では一生できない
上のサインが続くなら、辞める準備を始めていい段階です。一方で、次のような場合は、辞める前にもう一手あります。焦って動くと、かえって後悔につながることもあるからです。
- 入職して半年〜1年未満で、まだ慣れの途中
- 特定の一人とだけ合わず、配置換えで解決しそう



私は出勤前に動悸がする日が続いています。これは「辞めていいサイン」のほうだったんですね。
「心身の不調・構造が変わらない・やりたいことができない」なら辞めていい。「慣れの途中・特定の一人とだけ合わない」なら、まず配置換えなどを試しましょう。
辞めたいとき、まず何をする?|2年目でも遅くない
辞めたいと思っても、いきなり退職届を出す必要はありません。「理由の言語化→職場で試す→情報収集」の順で動くと、後悔のない選択ができます。経験が浅くても、この順番は変わりません。
- 辞めたい理由を紙に書き出す(職場の問題か、ST自体が嫌かを分ける)
- 職場で試せる手を打つ(相談体制の要望・配置換え・他施設のST勉強会に参加)
- 転職サイトで「他の職場の条件」を知る(今すぐ辞めなくても情報収集はできる)
2年目で辞めても、経歴に傷はつかない
「2年目で辞めるのは早すぎ?」と不安になりますよね。採用する側の本音を言うと、リハ職の数年での転職はごく普通で、経歴の傷にはなりません。むしろ人手不足の業界では、来てくれること自体が歓迎されます。大切なのは在籍年数より、辞めたい理由を整理して、次でどう活かすかを語れることです。
まず辞めたい理由を書き出し、職場で試せる手を打つ。並行して、今すぐ辞めなくても「他の職場の条件」を情報収集しておく。2年目の転職は不利になりません。
STの経験を活かせる転職先はある|採用側が評価する場所
言語聴覚士の需要は、病院だけではありません。デイ・訪問・小児・福祉など、STを求めている場所は確実に増えています。今の職場が辛くても、STの経験が評価される場所は別にあります。
- デイサービス・通所リハ(生活に根ざした嚥下・コミュニケーション支援)
- 訪問リハビリ(在宅での食事・会話を支える。1対1でじっくり関われる)
- 小児・発達支援(児童発達支援・放課後等デイ)(ことばの発達支援の需要が拡大)
- 特養・老健などの介護施設(嚥下の専門家として重宝される)
採用する側として見ると、職場を変えたいSTにいちばん大事なのは「次こそ相談できる環境か」を見極めることです。STが複数いるか、嚥下や小児に力を入れているか。こうした職場の中身は、求人票だけでは分かりません。そこで役立つのが、リハ職専門の転職エージェントです。STの配置状況や教育体制といった内部情報を、代わりに確認してもらえます。
「今すぐ転職」でなくても、まずはどんな職場があるかを知るところから。複数のエージェントの特徴は、次の比較記事が参考になります。


STの需要は病院の外(デイ・訪問・小児・介護施設)にも広がっています。次の職場は「相談できる環境か」が肝心。求人票に出ない内部情報は、エージェント経由で確認するのが確実です。
言語聴覚士の「辞めたい・辛い」に関するよくある質問
まとめ|辞めたい・辛いは、あなたが弱いからではない
言語聴覚士が辞めたい・辛いと感じるのは、あなたが弱いからではありません。少数職種ゆえの構造が生む、正当な辛さです。
配置する側の管理職から見ても、構造が変わらない職場で消耗し続ける必要はありません。要点を振り返ります。



一人で抱え込まず、まずは「他の職場ならどうか」を知ることから始めてみてください。あなたの丁寧さや責任感は、環境さえ合えばちゃんと活きますよ。











