「言語聴覚士としてひとり職場で働くことになったけれど、相談できる相手がいなくて不安…」
そんな悩みを抱えていませんか?
私はこれまで、PTの管理者として多くのリハビリ職を見てきました。その中で、ひとり職場で奮闘する言語聴覚士(以下ST)さんたちの孤独や葛藤にも数多く触れてきています。
STは専門性が高いがゆえに、他職種からは理解されにくく、ひとり職場では特に孤立感を感じやすい傾向がありますよね。しかし、今感じてる孤独感は、考え方によっては強力な武器になります!
この記事では、PTの元管理者として数多くのSTさんを見てきた経験から、STが孤独を感じる理由と、それを乗り越えて価値を出すための具体的な方法を解説します!

今までに4回の転職経験があり。
詳しいプロフィールはコチラ!
【1社目】総合病院▶急性期・回復期・ターミナルを経験。
【2社目】老健▶入所・通所・訪問を経験。介護認定審査員なども務める。
【3社目】介護系有限会社▶介護予防事業の立ち上げ、デイサービスの管理者も兼任。市とも連携して介護予防事業の普及に尽力。
【4社目】老健▶入職して半年で副主任、1年で主任を任命。施設の教育委員長も務める。
現在フリーランス3年目。PTとは全く違うことで稼いでいます。
言語聴覚士のひとり職場が「孤独」に感じる理由

STとして病院や施設で働くことになったとき、最初にぶつかる壁が、
PTやOTは数人いるのに、STは1人だけの職場
それで相談できる相手がいなくて孤独を感じるパターンです。
もっと言うと、PTとOTなら専門分野が似ている部分があるため、患者さんについての相談ができることも多いですが、STの場合にはそうはいかないケースがほとんど。
私が管理者として見てきた中で、「専門的な悩みをすぐに共有できる相手がいないこと」が孤独を感じる理由になっていました。
経験豊富なベテランSTなら問題ありませんが、まだ経験2〜3年までだと、
- 初めて見る症状や難しいケースへの対応に悩む
- リハビリの効果が出ないときにアプローチを変えるべきか迷う
- 業務の進め方や記録の書き方で正解が分からず不安になる
このように、すべての判断を自分一人で下さなければならないという責任の重さが、孤独感をさらに強めているのではないでしょうか。
ひとり職場STのリアルな悩み3選

ひとり職場で働くSTが抱えやすいリアルな悩みには、どのようなものがあるのでしょうか。私が現場でよく耳にした代表的な3つの悩みを紹介します。
1. 相談相手がいなくて心細い
「この嚥下評価、本当に合っているかな…」
「この患者さんへのアプローチ、これでいいのかな…」
こんな風に迷ったとき、パッと振り返って相談できる先輩や同僚がいないのは、本当に心細いですよね。
すべての判断を自分一人で背負わなければならないプレッシャーは、特に経験の浅いSTさんにとって、想像以上に大きな重圧になっているのを何度も見てきました。
2. スキルアップの機会が少ない
「自分のやり方は古くなっていないか」
「もっと良いアプローチがあるのではないか」
他のSTの臨床を見る機会がないため、自分の技術が井の中の蛙になっていないか不安になる方も多いです。
PTやOTであれば、同僚同士で勉強会を開いたり、ちょっとした時間に技術の確認をしたりできますが、ひとり職場ではそうはいきません。成長の実感が得られにくいことも、孤独感を深める要因です。
3. 周囲からの理解不足
「STさんって、毎日患者さんとおしゃべりしてるだけに見えるよね」
心無い他職種から、そんな風に言われて傷ついた経験はありませんか?
STの仕事は「話す」「食べる」という生活の根幹に関わる非常に専門的で重要なものですが、目に見えるダイナミックな動きが少ないため、他職種からはその専門性が伝わりにくいのが現実です。
「誰にも自分の頑張りを分かってもらえない」という理解のギャップは、STさんを深く傷つけ、孤独にさせてしまいます。
孤独感を乗り越える具体的な方法5つ

では、この孤独感をどうやって乗り越えればよいのでしょうか。管理者視点から見て、実際にうまくいっていたSTさんが実践していた5つの方法をご紹介します。
1. 職場外に相談相手を作る
職場内にSTがいなくても、学生時代の同期や先輩にLINEで相談してみるだけでも、スッと心が軽くなるはずです。
また、県士会の部会や地域の勉強会に顔を出してみるのもおすすめです。
「自分と同じように悩んでいる人がいる」と知るだけでも、孤独感は和らぎますよ!
2. 他職種を頼る
「STの専門的なことは、PTや看護師に相談しても分からないだろう…」と諦めていませんか?
実は、私たちPTもSTさんの視点をすごく頼りにしていたります。
「嚥下機能としてはこう思うんですが、姿勢の面から見てPTさんはどう思いますか?」
他職種とそれぞれの専門意見を伝えてみることで、お互いが参考になることも多くあります。協力して解決していけば、孤独感も薄れるはずです!
3. 経験を積んでから挑戦する
もしあなたが新卒や経験1〜2年目でひとり職場にいて、どうしても辛いなら、無理に頑張り続ける必要はありません。
基礎が固まっていない時期に一人で判断を迫られるのは、精神的に辛いですよね。
一度、複数のSTが在籍する病院などに転職して、しっかり先輩から学べる環境で数年経験を積んでから、再度ひとり職場に挑戦するというのも立派な戦略です。
4. マインドセットを転換する
「孤独=寂しい」という考え方を、「孤独=誰にも邪魔されず、自分の裁量で動けるから楽」と捉え直してみましょう。
先輩の目を気にすることなく、自分が「患者さんのためになる」と信じるアプローチを存分に試せるのは、ひとり職場ならではの特権です。この自由さを楽しめるようになれば、孤独感はやりがいへと変わっていきます。
5. SNSやオンラインコミュニティを活用する
現代は、X(旧Twitter)やInstagramなどで、多くのSTさんが臨床の悩みや工夫を発信しています。
ST限定のオンラインサロンやコミュニティに参加するのも非常に有効です。匿名で気軽に臨床相談ができる場所を持つことで、「いつでも相談できる場所がある」という安心感が得られます。
一人で抱え込まず、外の世界や他職種とのつながりを持つことが、孤独を乗り越える一番の近道です!
実は知られていない!ひとり職場のメリット

孤独でつらいと思われがちなひとり職場ですが、管理者の視点から見ると、実はSTさんにとって大きなメリットも存在します。
- 人間関係のストレスがない
- 自由度が高い
- 成長できる環境がある
最大のメリットは、同職種間の人間関係のストレスがないことです。リハ職同士の意見の対立や、先輩後輩の気遣いに悩まされることなく、目の前の患者さんに集中できます。
また、自分の裁量で業務を進められるため、自由度が高いのも魅力です。施設内でのSTとしての関わり方を自分でデザインできるため、主体的に動ける人にとっては非常にやりがいのある環境です。
まとめ:ひとり職場のSTよ、孤独は「武器」になる
今回は、PTの元管理者としての視点から、言語聴覚士のひとり職場における孤独感の理由と、その乗り越え方についてお伝えしました!
- ひとり職場の孤独感は、専門的な相談相手がいないことが最大の原因
- 職場外のつながりや他職種(PT・OT・看護師など)との連携で孤独は乗り越えられる
- 人間関係のストレスがなく、自分の裁量で働けるメリットは大きい
- 一人で判断し、他職種を巻き込む力が身につけば、市場価値は格段に上がる
ひとり職場で働くことは、確かに孤独で大変なことも多いです。しかし、それを乗り越えて他職種とうまく連携できるようになったSTさんは、どこへ行っても重宝される存在になっていました。
「一人でも平気」なマインドと他職種連携のスキルは、あなたの市場価値を確実に高めてくれます!
今、ひとり職場で悩んでいるSTの方も、ぜひその環境を自分の専門性を磨く「武器」として捉え直してみてくださいね。
よくある質問(FAQ)
- ひとり職場の言語聴覚士って、新卒でも大丈夫ですか?
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管理者視点から言うと、新卒でのひとり職場は正直おすすめできません。経験が浅い段階で判断を一人で担うのは精神的にも負担が大きいため、最低でも3年は経験を積んでから挑戦することをおすすめします。
- ひとり職場でスキルアップするにはどうすればいいですか?
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県士会の部会や地域の勉強会に積極的に参加し、外部のつながりを持つことが重要です。また、SNSやオンラインコミュニティを活用して情報交換を行うのも効果的です。
- 相談相手がいなくて不安です。どうすればいいですか?
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ぜひ、同じ職場のPTやOT、看護師など他職種に相談してみてください。私たちPTも、STさんの専門的な視点を頼りにしています。「STの視点からはこう思うけれど、PT(OT)としてはどう見える?」と投げかけてもらえると、連携がぐっとスムーズになりますよ。

