「解剖学の用語が覚えられない」
「過去問の解説を読んでも理解できない」
PT実習を終えて、残りは国家試験だけ!
でも、膨大な知識量が求められる国家試験対策は大変ですよね。
<ぜおん>合格率は高いけど、1回勝負なので十分な対策が必要です。
もしあなたが、教科書やプリントの山に埋もれて途方に暮れているなら、この記事が転機になるかもしれません。
今回は、話題の生成AI「ChatGPT」や「Gemini」だけでなく、国試対策に最も適したGoogleの最新ツール「NotebookLM」を活用した学習法を解説します。
「AIは嘘をつくのが怖い(ハルシネーション)」という不安を解消し、あなたの手持ちの資料を「自分専用の最強参考書」に変える方法を、実例付きでご紹介します。
なぜ国試対策に「普通のAI」では不十分なのか?


AIは便利ですが、国試対策で使うには「ある致命的な弱点」があります。
何も知らずに使うと、間違った知識を覚えてしまうかもしれません。
まずは、ChatGPTやGeminiなどの汎用AIの特徴を知っておきましょう。
ChatGPTやGeminiの得意・不得意
これら対話型AIは、まるで人間のように会話できて、世界中の知識を持っているため、使い方によっては優秀なパートナーにできます。
ただし、対話型AIには最大の弱点もあります。
得意・不得意なことをそれぞれ見ていきましょう。
たとえば「運動学の暗記方法を教えて」といった相談や、治療方針の壁打ちなんかにはものすごく有効です。
しかし、「〇〇筋の正確な起始停止」というように、明確な答えを求めたとき、たまに怪しい答えが返ってきます。
受験生を悩ませる「ハルシネーション(嘘)」のリスク
AIが「もっともらしい嘘」をつく現象を、ハルシネーションと呼びます。
これが国試対策においては最大のリスクになります。
「AIが言ってるから正しい」と思い込んで、誤った数値を覚えたら大変です。1点が合否を分ける試験で、そのリスクは負えませんよね。
教科書や学校のプリントと、AIの答えが違う。
そんな状況になると、かえって混乱して時間の無駄になってしまいます。だからこそ、次に紹介する「学習素材を限定できるAI」が必要なんです。
【結論】理学療法士の勉強には「NotebookLM」が最強な理由


国家試験の範囲は膨大で、何から手をつけていいか迷いますよね。
AIを使って時短したいなら、結論として「NotebookLM」が最強の選択肢です。
ChatGPTなどとの違いや、なぜ国試勉強に特化しているのかをサクッと解説します。
「NotebookLM」とは?他との決定的な違い
NotebookLMは、Googleが提供する無料でも十分に使えるAIツールで、「リサーチアシスタントAI」などとも呼ばれています。
ChatGPTやGeminiとの決定的な違いは、「参照元を限定できる」こと。ネットの海から情報を探すのではなく、あなたが渡した資料の中から回答を出してくれます。
一般的なAIは、たまにネット上の不確かな情報を拾ってくることがありますが、NotebookLMはそれを防げるため、正確さが命の医療学習において圧倒的に有利なんです。
教科書・プリント・過去問解説が「自分専用AI」になる
使い方は簡単で、授業のレジュメや自作ノート(PDFなど)を読み込ませるだけ。
これだけで、あなたの手持ち資料が「何でも答えてくれる専属コーチ」に進化します。
忙しい受験生には、以下のような使い方が特におすすめです。
- 大量の資料から「パーキンソン病の症状」だけを瞬時に抜き出す
- 覚えにくい箇所をAIに「一問一答」のクイズ形式にしてもらう
- 資料の内容を「音声」に変換して、スマホから通学中に聞き流す
分厚い教科書をめくって該当箇所を探す時間は、もう必要ありません。
嘘をつかない(ハルシネーション抑制)仕組み
国試対策で一番怖いのは、AIに「嘘」を教えられることですよね。
これを専門用語で「ハルシネーション」と呼びますが、NotebookLMはこのリスクが極めて低いです。
なぜなら、「アップロードされた資料に書いてあること」以外は答えない設定だから。
回答には必ず「ソース(根拠)」が示されるので、すぐに元の資料を確認できます。
信頼できる情報源だけで学習できるのが、私がこれを推す最大の理由です。
NotebookLMを使った具体的な学習ステップ


ここからは、実際にNotebookLMを使って学習を爆速化させる手順を紹介します。
ChatGPTとの決定的な違いは、「あなたが持っている資料」だけを元に回答する点です。
つまり、AIが知ったかぶり(ハルシネーション)をする心配がほぼありません。
信頼できる「自分専用のAI家庭教師」を作る3ステップを見ていきましょう。
手順1:学校の資料や自分のノートをアップロードする
まずは、NotebookLMのサイトにアクセスして「新しいノートブック」を作成して、学習に使いたい資料を読み込ませてください。
PDFファイルやGoogleドキュメント、テキストファイルなどが使えます。
例えば、以下のような資料がおすすめです。
- 学校の授業で配布されたレジュメ(PDF)
- 自分でまとめたWordやGoogleドキュメントのノート
- 模試の解説集をスキャンしたもの
- 信頼できるブログやサイトのURL
- ためになるYouTube動画のリンク
資料をアップロードしたり、URLを貼り付けるだけで、AIがその内容をすべて読み込んで理解してくれます。
手順2:欲しい情報を「抽出」して即席まとめを作る
資料が入ったら、チャット欄で質問してみましょう。
「脳血管障害の分類を表でまとめて」や「下肢の筋肉の起始停止をリスト化して」と入力するだけで、アップロードした資料の中身だけを使って、完璧な回答を作ってくれます。
ポイントは、回答の根拠(出典)がすぐに確認できることです。
手順3:移動中も学習!「音声」と「フラッシュカード・テスト」を活用
NotebookLMには、忙しい受験生に嬉しい「学習ガイド」機能があります。
特におすすめなのが、資料の内容をAIが音声で解説してくれる機能です。
2人のAIがラジオ番組のように対話形式で内容を深掘りしてくれます。
大量にある情報の中から、音声にするテーマも決められるため、通学中の電車や、お風呂に入っている時などにも「耳」を使って学習ができます。
さらに、重要な用語をテストできる「フラッシュカード(単語帳)」や「テスト」機能もクリックひとつで自動生成できます。
【実践例】壁打ちで知識を定着させるプロンプト術


AIを使った国試対策で、一番効果的なのが「壁打ち」です。壁打ちにはChatGPTやGeminiを使いましょう。
分からないことをAIに質問して、納得するまで対話します。まるで自分専用の家庭教師がいる感覚で学習が進みます。
ここでは、明日から使える具体的な聞き方(プロンプト)を紹介します。
苦手な「運動学・生理学」を小学生レベルで解説してもらう
運動学のモーメントや、生理学の活動電位。
教科書の堅苦しい文章だと、読んでいて眠くなりますよね。
そんな時は、AIに思い切って目線を下げてもらいましょう。
「活動電位の仕組みを、小学生でもわかるように例え話で教えて」
こう指示すると、「ボールが坂を転がる」などのイメージで返ってきます。
難しくて理解しにくい用語は、AIに噛み砕いてもらうと理解しやすくなります。
「これってどう違う?」似た疾患の鑑別を頼む
「パーキンソン病」と「パーキンソン症候群」など、似ているけど治療方針が違う疾患って、ややこしいですよね。
自分の頭だけで整理しようとすると、時間がかかります。
「〇〇病と△△病の違いを、表形式で比較してまとめて」
症状、予後、薬剤への反応などを瞬時にリスト化してくれます。
違いが可視化されるので、記憶への定着率がグッと上がります。
模擬試験の解説PDFを読み込ませて弱点分析
手持ちの「模試の解説PDF」や「授業プリント」を入れて、読み込ませれば、資料の内容だけに基づいて回答してくれます。
「この解説PDFから、私が間違えやすい『脳血管障害』の要点を抜き出して」
自分の手持ち資料が、そのままAI教材に変わります。
根拠のあるデータだけで学習できる、ハルシネーションのない安全な時短術です。
まとめ


今回は、AIを使って「暗記地獄」から抜け出す方法を紹介しました。
今な様々なAIツールがあります。
ChatGPTやGeminiも、もちろん便利で、わからない用語の「壁打ち」相手にはぴったりですし、国試対策の本命は「NotebookLM」も効果的に使えます。
- 自分の資料がそのままAI講師になる
- 出典元の確かな情報だけを抽出できる
- 音声や一問一答機能で「時短学習」が可能
限られた時間で膨大な範囲を覚える国家試験は、気合や根性だけで乗り切る時代は終わりました。
便利なツールは使い倒して、効率よく学習しましょう!


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